「ヨコハマ文芸」感想と質問



カテゴリ:[ なんでもフリートーク ]


41件の内、新着の記事から10件ずつ表示します。


[41] 北村さま 山中さま

投稿者: 投稿日:2021年 5月 8日(土)21時34分35秒 KD118157149244.ppp-bb.dion.ne.jp  通報   返信・引用

北村さんのYouTubeを見ました。
山中さんのいうように、あっと言う間に全部見てしまいましたよ。
翻訳本は苦手と思って敬遠していましたが、読んでみたい本が増えました。
ありがとうございます。




[40] 北村浩子さんの講演動画

投稿者: 山中直美 投稿日:2021年 5月 4日(火)08時36分23秒 p626100-ipngn8101hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp  通報   返信・引用

先日、県立図書館が北村浩子さんの講演のYouTubeを配信してくれました。
コロナ禍の中、読みたくなる本に出会えます。
https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/yokohama/new-info/2021/04/291223-1.html

前回、ご紹介いただいた絵本「エリック」。手放せない1冊になりました。



[39] 北村浩子様へ

投稿者: 山中直美 投稿日:2021年 4月18日(日)10時16分3秒 p626100-ipngn8101hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp  通報   返信・引用

うわ~!早速のお返事、ありがとうございます!
本選びのプロの方に選んでいただくなんて、考えたら何と贅沢!
早速ショーンターンの本はポチッと買いました。
岸本佐知子さんが大好きなので、飛びつきました。
「戦国ベースボール」も奇抜な設定で面白そうです。
孫二人とも戦国時代の姫君に興味を持っていて、本を読んでいます。大河ドラマを見ていると「この姫ってガラシャなんだよね」とかいろいろ言ってきます。きっと「戦国ベースボール」も嵌ります。
ここだけではもったいないので、「ヨコハマ文芸」の誌上でもお願いしたいくらいです。



[38] Re: 北村浩子さんへ

投稿者: 北村浩子 投稿日:2021年 4月17日(土)16時53分2秒 M106073025226.v4.enabler.ne.jp  通報   返信・引用 > No.37[元記事へ]

山中様、ご質問の投稿ありがとうございます!
小学3年生のお孫さんなのですね。

わたしが以前、小学生に勧めて人気だった作品は『戦国ベースボール』シリーズです。

https://miraibunko.jp/series/257

天才野球少年が事故に遭い、夢の中でスカウトされて織田信長率いる野球チームで活躍する、というお話なのですが、戦国武将のキャラクターが面白くて笑いながら読みました。
気に入ったら続きもありますので、楽しみが長く続きます。
男子女子関係なく楽しんでいただけると思います(歴史の勉強にもなるかも?)

そして、最近の作品として、オーストラリアの作家、ショーン・タンの『エリック』をぜひおすすめしたいです。
これは絵本なのですが、子供っぽいということはありませんし、大人も楽しめます。

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309273587/

ショーン・タンは『アライバル』という、字のない絵本もあります。一見地味に見えますが、これもすばらしい一冊でした。絵を見てストーリーを想像するのですが、とても深い物語です。かわいらしい不思議な動物が登場します。

https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309272269/

参考にしていただけましたら幸いです。



[37] 北村浩子さんへ

投稿者: 山中直美 投稿日:2021年 4月16日(金)22時05分29秒 p626100-ipngn8101hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp  通報   返信・引用

北村さんに教えてもらい事、いえ、書いてもらいたい事があります。
それは「孫に贈る本」の特集です。
誕生日のプレゼントや進級のお祝いに、「是非この一冊を」という本をお聞きしたいです。
年代別に、例えば幼稚園までの絵本特集とか
自分で字が読めるようになったら、とか。
冒険ものが好きな子に、とか。今まで読まれた来た名作は知っているのですが
それは、もう50年以上も前の事。それからいろいろな名作がさらに追加されているはず。
意外にそんなことを教えてくれる人は少なく
いつも「面白い本ない?」と孫にせがまれて小学3年の孫にこないだは「モモ」を
送ったら、「難しい」とまだ読んでいないようです。
マンガ好きになってくれてもいいのですが
鬼滅の刃だけではない世界も知って欲しくて、押しつけではない一冊を探しておりま
す。




[36] (無題)

投稿者: 加納八郎 投稿日:2021年 3月16日(火)21時18分30秒 h175-177-040-172.catv02.itscom.jp  通報   返信・引用

   温かくなりました。庭前の桜もあと数日で咲きそうです。

 『ヨコハマ文芸』の会員は、おとなしい人が多いのか、折角「感想と質問」のページがあっても、折山正武さんと中生加康夫さん以外は書く人がいない。私は強心臓を発揮して(本当は、心臓は弱い)書いてみたい。第5号を読んで、一週間あまりが過ぎたので、まだ印象に残っている作品だけに限らせていただきます。私の偏見と独断によるものなので、あまり深刻に考えないで頂きたい。私は読みながら、印象の強いものに〇をつけていきました。

 まず、敬服した作品はエッセーの「まり子ちゃんの子守唄」(作者名は省く)、「古都 奥州平泉」、「ハマのメリーさん列伝」、かながわ文学碑めぐりの「佐佐木信綱歌碑」、「尾崎士郎 文学碑と墓碑」、「徳富蘆花 不如帰の碑」の六点。いずれも写真と共に永久保存版にしたくなる労作である。これらの一作を読んだだけでも五〇〇円の価値はあると思う。

 あとはおまけだがその中にもいいものがある。小説の「忘れていたこと」。この作者は創刊号でもいいものを書いたが、ただ一点、気になる事がなくはない。娘との確執である。創刊号にもそれがあって、それが作品の肝でもあったのだが、男親にとって娘は最愛であるはずで、そこにどうリアリテイをつけるか、凡人には難解な箇所である。娘のステータスが高すぎるのか、それとも娘離れ、子離れを果たしてないのか、そのへんのところを精神病理的に、いや医学的に解説していただくと私のような者には勉強になる。「天田が現実と異なる思弁ばかり述べる度に、時限爆弾のタイマーが前に進んだ」(52p)の気持、私にもよく分かる。教育現場でよく発生する。この作者の作品に、酒は欠かせないか。感動場面を盛り上げるこの作者の手法に学びたい。

 そのほかに、小説で面白いと思ったのは「お嫁さんがころんだ」である。破天荒な(?)お嫁さんと物わかりの良すぎる(?)姑との結末はどうなるのか、次号が待たれる。海外生活の描写も楽しい。もっと入れて欲しい。

 次に「アイル・フォーロ-・ザ・サン」も力作だと思うし、ビートルズの音楽の力の偉大さも分かるが、ただ一点、作者の思い違いがあるので、デイサービスに通っている者として、異議を申しておきたい。作中にある「毎日見る入所者達の諦めきったような目の色とため息」(75p)、「人生を見限ってしまったような目をして」(76p)、「世の中から見捨てられたような寂しい不安は・・」(79p)、「何よりも、自分と入所の人達の諦めと不安の場所」(81p)等々あるが、それは作者の見識であって、入所者の気持ちではない。彼ら、彼女らは決して人生を諦めているのではなく、一日、一日元気に生きたい、少しでも楽しく生きたい、家族やまわりに迷惑を掛けたくない、そういう願望の表れとして、わざわざお金をかけてデイサービスに行っているのであり、介護施設に入っているのである。そこには整体施術や器械運動があり、歌を歌ったり、碁を打ったり、ダンスをしたり、お茶を飲んだり、何より人がいる、友人ができる。女性達は、休憩時間はひっきりなしに会話を楽しんでいる。活き活きしている。決して人生を諦めているのではない。
彼ら、彼女らも音楽は昔から好きであったし、不慣れなビートルズであっても楽しく聞けるのである。それが音楽の力であり、彼ら、彼女らの心の音楽を呼び覚ますのであって、楽しさはゼロから始まったのではなく、元々あるものを喚起されたのである。萎れかかった植木に水をかけるようなものだ。植木は生きる事を諦めているのではなく、いい空気や水を求めているのであって、生きる欲求は十分保っている。デイサービスのモットーは自分で出来ることは自分でしよう、であり、皆せっせとやっている。そこに喜びがあり、希望がある。デイサービスを卒業して、家で元気にやっている人もいる。私もこれまでは週二回であったが、いまは一回にしている。おそらく作者は五体満足で、重い病気などされた事がないのかも知れない。別に咎める訳ではない。作者の筆力は大したものだと思う。

 「八丈島慕情」も年季の入った優れた時代小説であると思うし、敬意を表するところであるが、導入部が簡単すぎないか。この作者の作品は毎回それを感じる。誰を対象に作品を書くのか。三浦しおんなどは導入部を繰りかえし繰りかえし、ゆっくり書いて、読者へのサービスだなと感じさせるし、今回直木賞の「心淋し川」も丁寧に書いている。「我が輩は猫である」と言えば猫を擬人化しているのだなとすぐ分かる。入りやすい。骨格となるもの、時と場所と主人公を読者に掴ませる努力がまず、必要ではないか。ミステリーものならいざ知らず、時代物はそれらをはじめにはっきりさせた方がいいのではないか、読者は作者の十分の一も予備知識はない。中身が重厚なだけに惜しいと感じている。失敬ないい方か。

 短編で凄い作品は「大震災の衝撃今なお」であろう。これも永久保存版である。あと、「イオマンテの夜」、「ダニーボーイ」、母の涙」、「五つのハーモニー」が面白いと思った。「母の涙」の作者には小説を書いてもらいたい。いい私小説が書けるのではないか。

 近況心境の秀作は「葉陰のばら」、「教官の涙」、「新しい生活様式」など美しい作品の数々である。何と「浮遊ミカン」は笑いが止まらないほどの傑作ではないか。まだまだ書いてほしい。そして、「明治のヨコハマ文芸」の調査能力に感激して、表紙絵に頭を垂れ、韻文では巻頭歌「核と故郷」の時機を得た秀作に驚き、「カヌレ売る店」に同類の涙を禁じ得なかった。俳句は「浮かれ猫」の“旅立つや菜の花レシピ忍ばせり”は涙もろい私の涙腺を刺激した。

 そして、最後に、自著紹介では「八十八年目の機嫌」を上げない訳にはいかない。「誰かが触った」よりも、「石のニンフ達」よりも数段優れている。芥川賞作家ここにありで、この作家の経験と知見が充満している。感激ひとしおであった。作者の創作の秘密も垣間見える。牧野薊氏の作品がないのは淋しい。お元気であられるか。

 此処に書かれた方は是非一言感想なり、反論なりをお願いしたい。時間とスペースがあればほかの作品にも触れたいのだが。書きすぎてもいけないね。
21,3,11 加納

 上の文を書いて、載せていいか、どうかためらっていた。自作を送った人から長短いろいろな感想があって、嬉しいやら、顔をしかめたいやらしたが、どんなことを言われても、反応がないよりはあった方がいい。そう思い返して載せることにする。物議を醸すかも知れないが、まあ、いいことにしよう。その方が、『ヨコハマ文芸』の発展のためにいいかも知れない。行き届かない文であるが、他意は無し。
    21/3/16 加納

 東雲哲哉氏の文章は今拝見した。感謝!



[35] 感じられる強い思い

投稿者: 東雲哲哉 投稿日:2021年 3月16日(火)15時57分47秒 KD124209165158.ppp-bb.dion.ne.jp  通報   返信・引用

 私は植竹編集委員の新聞社時代の同僚で、「ハマブン」を送ってもらっているのですが、号ごとに立派で重厚になり、充実していくのに驚かされています。書いている方たちの、書きたいとの思いが、そうさせているのだろうと思います。SNS時代になって、かえって手に持てる活字媒体への思いが強くなったといえるのでしょうか。
 そこで思うのですが、会員の方たちは年配者が多いと思われますが、若い人たちとのつながりはどうなんでしょうか。若者の新聞離れはもちろん、テレビ、自動車離れがいわれ、会社を離れて周囲に若者がいなくなった私には、若者の思いが何辺にあるのか見当つきません。テレビを見ていてもちょっと付いていけないと思わされ続けています。ハマブンで若者論をしてもらえれば、と勝手に思う次第です。
 5号では、やはり植ちゃん(こう呼ばせてもらいます)の「まり子ちゃんの子守唄」を真っ先に読みました。先号の「太陽の季節」論もよかったのですが、このエッセイは新聞記者らしい論考があり、また小説の趣もあって楽しめました。
 私は、小説には全く手が出なくなり、読むものといえば、時事的なもの、紀行、ドキュメンタリー、回顧録といったものになっています。今号でいえば取違さん、奥山さんの文です。取違さんとは、ほぼ同じころ記者生活を始めたと思いますが、そこに描かれている、戦後の臭いがまだプンプンとしている横浜の様子が、私がいた札幌と大きく違うのにびっくりしました。札幌はオリンピックがあり落ち着かされていたのかも知れませんが。
 奥山さんの映画の話も、映画好きにはたまりません。「ハマブン」に集まる人たちの幅広さを知らされもします。もちろん、巻頭の「大岡昇平『事件』」も大いに関心のあるところですが、楽しみは後でということで残しています。それよりも先に「新刊を読む」に目が行き、コロナの時節柄、桐本さんの本紹介で知った「長沢オリゴ」を買う気になりました。といった具合で、文芸音痴の私でも、結構、楽しめ、教えられること多々というところです。
 長くなったついでに、この本の裏の存在ともいえる感想欄で論議になっている、差別問題でひとこと。難し過ぎてすぐ答えの出るものではないと思いますが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」といった言葉を思います。差別される側の痛みを第一に考えるのは何よりも大事と思いますが、そのことに全く触れることが無くなればどうなるか、と考えざるを得ません。そこを上手く切り抜けるのが文学者の腕、あるいは文学者たるゆえんだ、といわれればお終いですが、そんなに簡単なものでしょうか。
 最近の国会の問答のひどさは目に余ります。個人情報保護法などができたこともあってか、何でもかんでも秘密にし、「答えを控えさせてもらいます」という答弁がまかり通っています。そこを突っ込めない野党がだらしないという論もありますが、差別の扱いと似ていて、それをやるには尋常でない能力、国語力が要るのではないでしょうか。
 「裏の存在」と書きましたが、「裏日本」が使われなくなったように、そのうち「裏」自体が使えなくなるかもしれませんね。差別表現問題は怖ろしく深いといえるのでしょうね。



[34] 5号極私的文学散歩「事件」を読んで

投稿者: 中生加康夫 投稿日:2021年 3月 7日(日)18時06分47秒 i118-16-106-181.s41.a014.ap.plala.or.jp  通報   返信・引用

石原慎太郎の『太陽の季節』(筆者、植竹伸太郎さん)に次いで、<極私的文学散歩かながわ>第二回は大岡昇平の『事件』(筆者、原田國男さん)を取り上げている。
書き出しから「本件はどういう事件かと言うと、起訴状によれば、被告人は……」と事件の本体に入っていく。「私は裁判官を定年退官してほぼ十年になるのだが、こういう文章を書くとつい、起訴状や判決文のようになってしまう」、元裁判長の心眼でとらえ、長尺の法廷小説を読みとく。
神奈川県の山林で、スナック経営ハツ子の刺殺死体が発見される。ハツ子の妹と同棲していた十九歳の工員が逮捕された。横浜地裁に出廷する証人たちから次々と意外な事実が明るみに。一九六一(昭和三十六年)、朝日新聞に『若草物語』で連載。のちに『事件』と改題された単行本を小生は読んだ記憶がある。
昭和三十六年、坂本九の「上を向いて歩こう」が大流行した。ソ連の人工衛星打ち上げ。宇宙飛行士、第一号のガガーリン少佐の第一声は「地球は青かった」。それから「巨人・大鵬・玉子焼き」は六十年後の今もすたれない流行語だ。
被告人らの行動半径といえば、藤沢や厚木は筆者のなじみの地。高度成長期に向かう大都市周辺のうつろい。横浜地裁で実務を学んだ修習生体験。戦後色がどこかに残り、裁判所庁舎内に床屋が営業していた。地裁の偉い人が仕事に関して口をすべらし、床屋のおばさんに口止めするといった下世話なエピソードをまじえ、今では失われた日本的風土とストーリーのかかわりを考察させる。
小説のなかの裁判長と実際の裁判長の違いなどを例示したうえで、「それにしてもこの小説は細部まで驚くほど緻密なのに驚く」、「作者は横浜地裁の当時の雰囲気を見事に描いている」。きっちりと取材し、実在した有名弁護士から聞きとり、傑作を生んだもとになったことがうかがえる。
法律専門書とは別に、筆者には『裁判の非情と人情』(岩波新書)という好著がある。
「裁判官の一番欠けたところは、世情と人情に疎いことだろう。いくら立派な判決文を書けても、これに疎ければ、本当に良い判断とはいえないだろう」、「私は若い裁判官に池波正太郎の『鬼平犯科帳』を読めと勧める。悪い奴は徹底的に懲らしめるが、可哀想な奴は救うという精神で一貫している」
小説は殺人事件の審理を綿密に追う。少年は被害者ハツ子を登山ナイフで刺す時の記憶がなく、脅すつもりだったと弁解する。終盤、犯行現場で隠れて見ていたという男が弁護人の追及を受け、ハツ子が少年に「むしゃぶりついた」と証言した。
殺意の有無、過失か、事故か、あるいは自殺しようとしたのか。元裁判長の寸感は「実際の裁判でもこの辺りは微妙で、小説としても醍醐味がある」。
『事件』は日本推理作家協会賞を受賞し、他方、最高裁からクレームがつく。小説の中でしばしば出てくる集中審理のこと。短期間で公判を進め、審理内容も無駄や重複を避けようとする集中審理方式に当時の最高裁が乗り気だった。この方式に対し、審理を軽視するものだと、大岡昇平は小説連載のなかで批判し続けた。
殺人罪に問われた少年は傷害致死と認定され、懲役二年~四年の判決を受けた。ナイフ購入のいきさつや新証言を考え、中間をとった形。判決の意をくみ、検察側も弁護側も上訴せず。殺人罪を引っ込ませる大逆転をひき出したのは補充的な証言だが、審理の合理化・集中化を主眼とする今日の裁判員裁判では(裁判員の負担もあり)望み薄だと、筆者は説述する。
「裁判員裁判は刑事裁判どころか刑事司法に大変革をもたらした。この小説で描かれたような審理は、もう行われていないし、行えない。(裁判員裁判では)事前に出来る限り取り調べる証人や書証を絞り込む必要がある。数多くの証人を調べ、詳細な尋問を行う余地はなくなった」
昨年、横浜地裁の裁判員裁判で相模原市の障害者施設やまゆり学園事件が裁かれた。これでは事件の状況、背景を解明しきれるわけがないと小生などの門外漢も懼れるほどのスピード審理に見えた。導入から十年余。厳しすぎ、急ぎすぎ、それに裁判員辞退率が六〇%を超えているという。裁判員裁判には見直されなければならない点が多いようだ。
ウソをいかにも本当らしく、真実をいかにもウソらしく見せかけ、いかに法廷とは魑魅魍魎の世界か。法衣の人に判断の停止は許されない。
「高裁の裁判長をしていたときは、逆転無罪判決が少なくなかった。ただ、有罪とするのと無罪とするのと、どちらの方が重い、とは言えない」。日々、小説の登場人物と同じ苦悶を味わったであろう筆者は、こう結んでいる。「私は今も時々想う、あの時下した判決は、あれでよかったのだろうか、と」
(終)



[33] 原田國男さんの「極私的文学散歩「事件」大岡昇平」 

投稿者: 折山正武 投稿日:2021年 3月 4日(木)15時43分24秒 ntkngw966065.kngw.nt.ngn.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用

 評者原田さんの筆は、事件の時代背景から始まり、裁判官の在り様への考察で終わる。裁判と言う堅い話が主題であるが、原田さん個人の体験を織り交ぜ、親しみやすいよう配慮をしているのを感じる。また、「事件」の作者大岡昇平の執筆経緯も調べてあり、読者が「事件」を読む助けになるだろう。一方、裁判員裁判の導入がどのように裁判に変革をもたらしたかも語られ、司法に無知蒙昧な私には参考になった。
 原田さんはこの作品との類似性を黒澤明の映画「羅生門」に見ている。私も昔「羅生門」を見たのだが、記憶力の悪い私はとうに筋を忘れている。そう言われてみれば、あの映画には同じ場面が繰り返し回想するように出て来たなとおぼろげながら思い出した。真実はどうであったのか。
 裁判で事の真実が必ず明らかに見えるとは限らない。裁判官は、真実が明らかに見えなくても、何らかの判決は下さなければならない。なるほど、そういう職業なのだと教えられた。そういえば、我々は教科書で歴史を習う。だがそこにある事実は必ずしも真実ではない。本能寺で信長は光秀に殺されたが、それは事実の一端であって、事の真実はまだ明らかになっていない。
 評者の幅広い思索が感じられる一文である。わずかな会費でこんな力作が読めるんだ!




[32] 討議されたことに感謝!

投稿者: 加納八郎 投稿日:2021年 2月11日(木)15時14分15秒 h175-177-040-172.catv02.itscom.jp  通報   返信・引用

 森さんも辞任を表明されたようですね。社会の動きは思ったより速い。
やはり、正義というか、人間の思い・真実を求める心、人間の尊厳が勝った
ということでしょうか。

 私の提案について結論が出たようですね。「大方の意見」とありますが、
「小方?」、少数の意見には賛成の向きもあったのでしょうか。そこに私は
希望を見いだしたいと思います。やれば出来ないことはない、やる気があるか、
ないかの問題ではなかったでしょうか。
 相撲でも平幕の力士が横綱に勝つ事があるし、その番狂わせに観客は湧き、
相撲の人気が高まっていく。囲碁や将棋の世界でも、高段者が必ず勝つとは
限っていない。藤井二冠(高校生)がいい例です。ほかにもあるでしょう。

 ハマブンにも藤井君のような人が出て来ることを希望します。
その日まで待ちましょう。決定には従います。

 討議に参加された方や山中さんの心遣いに感謝します。有り難うございました。
                 21,2,11加納八郎


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